時忠の弁護

「されど兄上よりはるかに 姉上のことをわかっているつもりです」
時忠の言葉は重く清盛にのしかかった。そんなことないと否定も怒りもしないということは図星なのか情けない・・・。時忠は時子の唯一の味方なのだ。その強い主張が子どもたちにも伝わって我も我もと母の味方になっていく。今回のキーパーソンは時忠だ。
清盛は言ってはならない言葉(明子だったらもっとうまくやれた)を発してショックで時子が走って行っても追いかけてくれない。そんなつれない義兄に時忠は怒りつつ切々と訴えるこの回最高の見せ場。時忠はいい弟だ〜。時子もこんな理解ある身内の支援者が近くにいてくれて心強いな。ならば今度は時子から弟への何か甘い言葉なりやさしい姉ぶりを示す心温まるシーンなど見せてくれないかなと妄想してしまった。そして時忠の奥方をだれが演じるのか気になる。子どももいるんだし。でも本筋に関係ないと言えば言える。盛国の奥方がどのひとかわからないけど時忠の妻もそんな感じで扱われるならそれもまたいいかな。それでなくても登場人物が多いのだし省けるところは省かないとね。


話は戻るけど冒頭で一族が座敷に入ってくる列の中にも時忠は入っていたし屋敷での席順も清盛の次男の隣という目立つところ。森田さんの出番が増えてきて目が離せません。ドキドキ!うれしいです。アップでは庭の白い犬がまず映ってその犬を撫でる左手から顔にあがって行くなんてにくい。この白犬は時忠に懐いている様子で時忠はこの家にしばしば通っているのだろうと思わせる。仕事は何してるのかしら。時子が自分は28と言っているシーンが今回あって時忠は4歳下(ウィキペディア調べ)のはずなのでこの時点で24歳というわけだけど。
盛国が子ども3人に書を教えているうしろの庭で犬と遊んでいる時忠は光の中でまぶしいけどちゃんと映っている。部屋の方をちらちら窺っているのが気になる。そして庭で幼い清三郎にお菓子をあげるなんともファンタジックなシーンに進むのだ。自分の大好きな姉が生んだ子ならさぞ可愛いいだろうな。お菓子をあげると「ありがとうございまする」とうれしそうに礼を言う幼い清三郎はほんとうに可愛い!軽く微笑み返したあとで言い聞かせている時忠のストレートな言葉(亡くなってしまった最初の妻に惚れていたからお前より上の二人の子供の方が可愛いのだ。お前は将来邪魔になって寺にやられてしまうかもしれない)はちょっとひどいと思ったけど実は時子が心の底に隠している不安そのものかもしれない。でも上の二人もかつて清三郎が生まれた時は母上(時子)は赤ちゃんばかり可愛がるようになるかもって心配していたっけ。


今回の笑いどころ。時子の「今から魚をとってまいります。盛国支度せよ」に盛国の「更に無理な仰せにござりまする」この呼吸にコントか?と笑った。結局影の主役はつっこみキングの盛国かな。この人がいるからおもしろいドラマになっている気がします。