1回限りの金閣寺

見てまいりました。2階ですが必要なものすべてが見えて満足でした。寒いので厚着をして行ったら会場内は暑い!熱気で双眼鏡が曇ってしまい焦りました。ふだんは裸眼ですが映画のときは必ず持っていく眼鏡はあるのに置いて双眼鏡のみ持って行った(少しでも荷物を軽くしたくて)ことを激しく後悔しました。裸眼で見える距離ではなくこのまま森田さんをはっきり見ずじまいなのかと一度は考えて声だけ楽しむと決めたのです。


諦めきれず何度か覗いてみたけれど曇りは取れず。そしてついにニットのジャケットを脱ぐことにしました。上演中にこそっとやったけどお隣の方は気が散ったかも。ごめんなさいっ!でもおかげさまで問題解決。曇りの原因はわたしの熱気だったようで溝口になりきっている森田さんのアップを見ることができました。


以下ネタバレですのでご注意ください。

去年以来の観劇ですが疲れ方が全く違う。今回は余裕でした。しかも森田さん以外にも双眼鏡を向けたのであがささんがよく見えました。あとお師匠さんが見せてくれた胸も見てしまいドキドキでした。本物?なわけないですよね?どうなんだろう。だって本物だったら目の前で森田さんが見ていることになってしまう。大変じゃないですか。


疑問点をふたつ。
遊郭のシーンがなかったのは腑に落ちません。結構重要だと思うけど。見たくはないけどラストに向けて必要なんです。原作とはちがう宮本さんのものだからと言われたらはいそうですねと言うしかないけど。更に言うと原作にある、火をつけてから死に場所に拒まれて仕方なく、金閣との心中を断念して逃げ出し山を駆け上る、というのがラストの見せ場とわたしは思っていたので、そこを省いた去年も最後でちょっと唇を噛みました。とにかく「生きよう」を強く出そうという意図なのでしょうが火を放ってから生きようまでが短すぎる気がしてわかりにくくなってないでしょうか。


だって隣にいた方がお連れの方と休憩時も帰りも「わからないわからない」って繰り返していまして。話が耳に入ってくるのでわかったけど孫もいる年の方らしい。お連れがVファンでたぶんお付き合いで来られた様子。原作を読んでいれば分かると思うけど。って言えないし(こらっ!)でも最後のカーテンコールで両手をあげて振ってくれた森田さんには喜んでいましたよ。よかった〜。きょうもかわいい森田さんなのでした。ありがとうございました!も言ってくださいました。こちらこそ、ありがとうございました。幸せな時間でした。あと2日、3公演で終わるのですね。でもすぐDVDが届くので今回はあまり寂しくならずにすみました。